GAMIFICATION
人々を夢中にさせる
“ゲーミフィケーション”とは
ゲーミフィケーションとは、一般的に“ゲームに使われている仕掛け”をゲームとは別の分野に応用し、目的を達成したり成果上昇を図るマーケティング手法の一つです。
子どもの頃時間を忘れてゲームに夢中になり怒られたり、大人になった今でもスマホのゲームに集中していたら降りる予定だった駅を通り過ぎてしまったり、どれだけ忙しくてもアプリゲームのログインは毎日欠かさずこなしていたり…といったような経験はないでしょうか?
これは、ゲームの中に“楽しさ”や“満足感”を感じさせる、「夢中にさせる仕掛け」がたくさん施されているからです。
例えば“レベルアップ”。
自分がどれだけ強くなったのか、どれだけ経験を積んだのかが可視化されるこの「仕掛け」は、ユーザーのやる気やモチベーションの向上に繋がります。
他にも“ポイント制度”や“ログインボーナス”、“スコアボード”といったゲームの中に見られる数々の「仕掛け」は、ユーザーを熱中させ、競争心や達成感をくすぐる効果を持ちます。
セブンフォースコンサルティングでは、このようなゲーミフィケーションによる「夢中にさせる仕掛け」と、マーケティング会社としての分析・企画ノウハウを「戦略的」に組み合わせ、業務システムやアプリの中に取り入れることで 、“使いやすい”だけでなく“使い続けたくなる”サービスを実現しています。
「ビジネスに遊び心を」
ビジネスの中に仕掛けた“遊び心”でユーザーのモチベーションを向上させ、“選ばれる理由”を生み出し、「ユーザー」を「リピーター」へ、「リピーター」を「ファン」へ。
ただの「課題解決」で終わらせない、さらにその先へ“エキスパンション”させる。
より戦略的なゲーミフィケーション・マーケティングによる提案が、私たちの強みです。
ここでは、そんな私たちの強みである「戦略的ゲーミフィケーション」についてご紹介します。
7forceの戦略的ゲーミフィケーション
セブンフォースコンサルティング独自に生み出した「マーケティング戦略×ゲーミフィケーション」一連の流れを整理し、フレームワーク化したものが以下の図です。
フェーズ01
ペルソナ設計(バートルテスト)
ゲーミフィケーションを取り入れる際、起点としてまず行うのが「バートルテスト」を用いたペルソナ設計(ユーザー分析)です。
「バートルテスト」とは、イギリスのゲーム研究者であるリチャード・バートル氏によって提唱された、人がゲームに夢中にになる心理を4つのタイプに分類する手法のこと。
マーケティングフェーズであらかじめ設計した想定ユーザーのペルソナを、さらに上記のタイプに当てはめる事で、想定ユーザーがどのような“仕掛け”に関心を持つのか把握することが出来ます。
1.アチーバー(Achiever)タイプ
エクスプローラー(Explorer)は、探索により「新たな発見」をすることに喜びを覚えるタイプです。
ゲーム中の仕掛けでいうと、ダンジョン内の隠しアイテム・隠しイベントの発見や、新しいステージの解放といった予想外の出来事でモチベーションの向上を見せます。
・クエスト達成に応じたポイントやレベル、称号の獲得
・コンプリート精神を刺激する採集要素
・高難易度高報酬なクエスト
2.エクスプローラー(Explorer)タイプ
エクスプローラー(Explorer)は、探索により「新たな発見」をすることに喜びを覚えるタイプです。
ゲーム中の仕掛けでいうと、ダンジョン内の隠しアイテム・隠しイベントの発見や、新しいステージの解放といった予想外の出来事でモチベーションの向上を見せます。
・新しい機能の段階的開放
・隠れ機能の実装
・予想外の報酬
3.キラー(Killer)タイプ
キラー(Killer)は、「自分の実力」が人に認められることに満足感を抱くタイプです。
ゲーム中では、対戦による勝利やランキングボードでの順位競争に対し楽しみを覚えます。
・相手との競争・対戦要素
・ランキングボードによる順位発表
・レベル要素
4.ソーシャライザー(Socializer)タイプ
ソーシャライザー(Socializer)は他者と「交流」し、「協力」することを楽しむタイプです。
ゲーム中ではプレイヤー同士で協力して何かを達成したり、チームのメンバーとのチャットでのやり取りを重視するなど、ゲームそのものよりゲームを誰かと共に楽しむことに充実感を覚えます。
・ユーザー同士の交流(SNS)機能
・ユーザー同士の協力型タスク
・リアクションボタンの設置
フェーズ02
アクティブプランニング
アクティブプランニングでは、ゲーミフィケーションをどのように応用し、ユーザーをゲームのように夢中にさせていくのか、一連の流れを具体的に企画・立案していきます。
1.目的
まず、ユーザーに「どのような行動を起こして欲しいのか」、「最終的にどのような状態になって欲しいのか」を明確に設定します。
例えば飲食店などの店舗が提供するアプリなら、お店の常連さんになってもらうこと、顧客のロイヤリティを高めること、顧客同士の交流の場になってもらうことなどが目的として挙げられます。
2.媒体の選定
まず、ユーザーに「どのような行動を起こして欲しいのか」、「最終的にどのような状態になって欲しいのか」を明確に設定します。
例えば飲食店などの店舗が提供するアプリなら、お店の常連さんになってもらうこと、顧客のロイヤリティを高めること、顧客同士の交流の場になってもらうことなどが目的として挙げられます。
3.クエスト・報酬
目的・媒体が明確になったら、ユーザーに目的の行動を起こさせるための方法と、それに合わせた「仕掛け」を考えます。
この時、表面的にゲーム要素を取り入れたものにしないため、おさえておきたいのが以下のポイントです。
・能動的な参加、継続を促す内容である
このポイントを踏まえ、目的の行動に繋がる「クエスト」と、それに応じた「報酬」を設計していきます。
4.クエスト内容の設計
実際のクエスト内容設計手法はクライアント属性、ユーザー属性、目的、媒体によって大きく変わりますが、設計のために共通して考えていくのは以下の内容です。
目的達成するために想定される段階的な道のり
必要な機能(クライアント目線)
従来(既存・競合)の不満ポイント
目標達成のためにユーザーにして欲しい行動、無くてはならない機能、(やらなければいけないが)楽しくない・出来ればやりたくない行動を抽出し、ゲーミフィケーションならではの仕掛けと組み合わせていきます。
組み合わせる際も、
・ユーザーとの直接接触の有無
・季節性との関連性
・ユーザー同士の距離感
・想定される利用時間
などを念頭に置きながら設計します。
5.報酬の設計
クエストと必ずセットで考えるのが報酬です。
一つのクエストにつき最低一つは報酬があるものと考えます。
ゲーミフィケーションにおける報酬(リワード)は、次の3つから設計します。 クエストや施策に応じて効果的に使い分け・組み合わせを行います。
6.マネタリーリワード
クーポン・ポイント等金銭的な価値に換算できる報酬です。
ゲーミフィケーションの報酬としてよく使われがちですが、長期的にユーザーとの関係を持続させる点においてあまり相性がよくありません。
7.インナーリワード
スキルアップ・達成感・満足感といった内面における報酬を指します。
インナーリワードを報酬として設計する場合、ユーザーの目的、趣向などを明確に把握していないと機能しない場合があるため、緻密な分析が必要となります
ゲーミフィケーションと最も親和性が高いため、重視しなけれなならないリワードです。
8.ソーシャルリワード
ユーザー同士の交流で生まれた称賛・承認によって、満足感や充足感を得るリワードです。
承認は直接のやり取りだけでなく、ランキングボードでの順位化などにも現れます。
9.ルールの設計
続いて、ゲーミフィケーションの仕掛けに合わせたルールの設計です。
例えばレベル要素を取り入れる場合、「どのくらいポイントを貰ったらレベルアップするのか」「レベルに上限は設定するのか」といった、全ユーザー共通の決まり事を定めていきます。
・全ユーザーに平等な設計
・適度にストレスを感じさせる設計(詳細後述)
である事が求められます。
10.ストレスの設計
ゲーミフィケーションを取り入れる際、課題となるのが「ストレス」の存在です。
基本ストレスは、やる気や充足感を遠ざけてしまうため出来るだけ避けたいもの。
実際、操作やルールが複雑であることや、ルーチンワークばかりの内容に対するストレスは、ゲーミフィケーションの導入においても注意しなければいけません。
しかし、この「ストレス」を、あえて取り入れることが仕掛けの一つとなることもあるのです。
例えばアチーバータイプのユーザーには、普通であればストレスになるような「中々クリア出来ない難易度の高いクエスト」の存在が、いらいらしながらも最も熱くなる仕掛けになった、という例も存在します。
もちろんこの仕掛けがストレスにしか感じないユーザーもいるため、クエストへの参加は能動的である必要があります。
しかし適度なストレスは、より「夢中になる仕掛け」となる可能性についても、ゲーミフィケーションを導入する際は留意し、組み込む必要があるのです。
7forceで実際に取り入れている「夢中にさせる仕掛け」
1.可視化
ユーザーの行動や達成度を可視化(見える化)し、レベルやスコア、ステータス、称号などで表すことでユーザーのやる気・モチベーションを向上させる。即時的なフィードバック効果にもなる。
2.ファーストステップ
ユーザーを最初に引き込む要素。いわゆる「つかみ」導入部に重要な情報を持ってきたり、最初に大きな恩恵を受けさせることで興味を持たせたり、「ここで終わらせるともったいない」と思わせる。
3.チュートリアル
操作説明や重要な情報の説明に有効。報酬として「チュートリアルボーナス」などとセットにし、さらに使いやすくする。
4.レベルデザイン
最初は簡単なクエストを、段階的に難易度の高いクエストを設計。序盤の離脱を防ぎつつ、ユーザーに選択の余地と達成感を与え サービスに熱中させる。
5.ゴール設定(KGI)
設計した「目的」に向けてユーザーが迷わないよう、ゴールに向けた行動をデザインする。
6.KPIデザイン
「目的」を達成するためのKPI(中間目標)をあらかじめデザインし、そこに合わせて難易度や報酬を設計する。
7.能動的行動設計
ユーザーが自ら目標を立て、クエストをこなしていけるように設計する。
8.ステージ解放
サービスの利用頻度・達成度に応じて使える機能を解放していく。ユーザーに新鮮な刺激を与え、離脱を防ぐ。
9.交流
ユーザー同士を交流させることでコミュニティを活性化。競争意識の刺激や他者からの称賛によって承認欲求を満たさせる。
10.演出
ユーザーがクエストを達成、もしくは報酬の獲得時に演出(リアクション)を表示させる。達成感や喜びを増強させる効果がある。
11.カスタマイズ(自己表現)
ユーザーに自己表現の場を与える。(マイページ、アバターのカスタマイズなど)サービスへの愛着(ロイヤリティ)を高める、利用する理由の一つになることも。
12.探索
報酬や情報をあえて隠すことで、ユーザーに探索する余地を与える。「見つけた人だけが得をする」特別感の演出にもなる。