マーケティングの「インバウンド」と「アウトバウンド」の違い
今回は広く知られるようになった「インバウンド」と「アウトバウンド」について、マーケティングの世界でどのように使用されているのか、ということを改めて簡単に説明していきたいと思います。
今までなんとなく把握されていた方は、これを機に少し理解を深めていただければと思います。
インバウンドとアウトバウンドの違い
最初に答えから書きますが、この2つはアプローチの方法が違います。
押すマーケティングなのか、待つマーケティングなのか、という違いです。
まずは従来的なマーケティングの手法である、アウトバウンドマーケティングから説明していきます。
アウトバウンドマーケティングとは広告やダイレクトメール、テレアポなど、自分から買い手に対してアプローチをかけるマーケティングの手法です。
「プッシュ型」とも言います。
メリットとしては、多くの新規顧客へ訴求できることや、効果測定がしやすいこと、短期間で効果をあげやすいことなどが挙げられます。そのため新規事業の場合や、予算含めリソースが少ない場合などに選ばれやすい手法であると言えます。
一方で、手を休めれば売り上げも止まってしまうため、リソースの限界までアウトバウンドマーケティングのみを行えば更なる発展は難しくなってきます。
インバウンドマーケティングとはWebサイトやソーシャルメディア、セミナーなど、有益な情報を発信していくことで顧客に見つけてもらうマーケティングの手法です。
「プル型」とも言います。
メリットとしては、問い合わせからの契約率が高くなりやすいことや、契約後の顧客満足度が高くなりやすいこと、長期的な効果を得やすいことなどが挙げられます。
そのため長期的な商品やサービスの販売を行う場合に、重視されるようになってきた手法です。
一方で効果を得られるまでの準備期間が長く、効果測定もしにくいため、どう企業活動に影響しているのか把握しにくいという特性があります。
インバウンドとアウトバウンドの使い分けどちらか1つに絞るのではなく、どちらも使用してマーケティングを行うことが求められます。
段階的に言いますと、事業の立ち上げなど「スタート」に近いほどアウトバウンドを多めに行うようにするのがセオリーです。
その後、ある程度安定して収益をあげられるようになれば、インバウンドを多めに行うようにするのが良いでしょう。
ただ、これはあくまでも目安的なものなので、実際にはサービスなどの提供を行っていく中で、柔軟に割合を変化させていくことが大切です。